メニュー

アルツハイマー型認知症の原因は?

[2022.05.09]

 

アルツハイマー型認知症の原因について解説していこうと思います。

 

アルツハイマー型認知症とは

アルツハイマー型認知症は認知症の6-7割を占める病気です。糖尿病や高血圧症などがリスクになり、75歳以上の方に多いです。アルツハイマー型認知症の発症には2つのタンパク質が関与しています。

  1. タウ蛋白
  2. アミロイドβ蛋白

の2つです。特に『アミロイドβ蛋白がアルツハイマー型認知症の原因だ』という説をアミロイド仮説と呼びます。アルツハイマー型認知症の研究をしている科学者の中ではアミロイド仮説が世界的な主流です。

 

アミロイドβ蛋白とは

アミロイドβ蛋白とは脳で作られるタンパク質です。アミロイドβ蛋白は、通常だと産生された後に短時間で分解されます。しかしアミロイドベータ蛋白が何らかの原因で蓄積してしまうと、アルツハイマー型認知症の原因になります。

この図は

1番左が正常であり、全くアミロイドベータ蛋白がありません。

2番目真ん中がアミロイドベータ蛋白が蓄積している図です。神経細胞の周りに黄色く示してあるアミロイドベータ蛋白が蓄積しています。

右の3番がアミロイドベータ蛋白により、神経細胞が障害を受けています。黄色いタンパク質が神経細胞に悪影響を及ぼし、神経細胞が死滅してしまいます。これにより脳の神経細胞が少しずつ減っていき、認知症を発症します。

アミロイドβ蛋白により認知症を起こすというこの理論がアミロイド仮説です。

 

アミロイドβ蛋白の蓄積はいつから起きる?

アミロイドβ蛋白の蓄積は、時間をかけてゆっくり起きます。通常だと50歳前後から蓄積が始まります。20-30年以上かけてアルツハイマー型認知症を発症します。30歳や40歳の頃はアミロイドベータ蛋白が全く無く、50歳前後から神経細胞の周りにアミロイドβ蛋白が蓄積し出します。20-30年かけて、つまり70-80歳で認知症を発症します。アルツハイマー型認知症の方の脳の中では時間をかけてこういったことが起きています。

 

アミロイドベータ蛋白はなぜ蓄積するの?

アミロイドベータ蛋白が蓄積する原因ははっきりとはわかっていません。確実に分かっていることとしては、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にかかっている方はアミロイドβ蛋白が蓄積しやすいということです。また喫煙や肥満といった健康習慣が、アミロイドβ蛋白の蓄積と関与しています。アミロイドβ蛋白の蓄積を防ぐためには

『50歳前後、40-60歳で生活習慣病をきっちりコントロールし、健康習慣を改善する』

ことが大切です。

 

以上、アルツハイマー型認知症の原因についてでした。下のページで認知症やもの忘れ外来について説明しているので、よければお読みください。

認知症

もの忘れ外来

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME