ホルター心電図とは
今回はホルター心電図という検査について解説していこうかと思います。
はじめに
ホルター心電図とは24時間記録可能な小型の携帯型心電計です。通常我々医療機関で行なっている心電図は1分以内の検査ですが、ホルター心電図はより長時間心電図を記録できることがポイントです。
ホルター心電図を行うとき
ではホルター心電図はどういった時に行うのでしょうか。ホルター心電図は主に不整脈の検査のために行います。よく行うのはこういう時です
「家では動悸があったけど今は大丈夫」
診察した時は症状がなくなっているので、病院で心電図を行っても異常はありません。こういう時は
「もしかしたら家では不整脈が起きていて病院に来たら不整脈が止まっているだけ」
かもしれないです。不整脈が起きた時に心電図が取れればベストですけど、不整脈がすぐ治ってしまうような場合は不整脈が起きたタイミングで医療機関を受診することは難しいことがあります。そういう時はより長い時間心電図を行えば不整脈を心電図で記録できる可能性が高まります。そのためにホルター心電図を行います。
具体的にホルター心電図を行うのは3つのパターンです。
- 動悸がある場合:動悸が不整脈によるものかどうかを調べるためにホルター心電図を行います。
- 不整脈がある場合:不整脈があることは分かっていてもその不整脈がどれぐらいの頻度で起きてるのかを調べるためにホルター心電図を行うことがあります。
- 心臓病で不整脈のリスクがある場合:例えば心不全や心肥大などの場合は不整脈のリスクが高いためホルター心電図を行うことがあります
ホルター心電図の実際の様子
胸やお腹にシールを貼って小型の機械を取り付けます。この状態で一日中過ごします。次の日にまた来ていただいて機械を返却してもらいます。当院で扱ってる機械はお風呂に入れますし写真のものよりもさらに小さいです。翌日返却して頂いた時に結果をお伝えします。
ホルター心電図でわかること
- 不整脈があるのかどうか
- どういう種類の不整脈なのか
- 不整脈の頻度がどれくらいなのか
- 脈が早いか遅いか
こういったことがわかります。不整脈についての細かい情報がわかるため、不整脈の治療が必要かどうかがはっきりします。
以上ホルター心電図についての解説でした