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【医師解説】脈が速いと寿命が縮む?安静時の心拍数が上がる5つの原因と下げる方法

[2026.03.08]

 

「安静にしているのに脈が速い気がする」 「健康診断で心拍数が多いと指摘されたけれど、原因がわからない」

このような不安を抱えていませんか?血圧は気にしていても、「脈拍(心拍数)」は見逃されがちなサインです。しかし、実は「安静時の脈が速い人は寿命が短い傾向にある」という明確な医学的データが存在します。

この記事では、すみだブレインハートクリニック院長で循環器内科専門医の玄 哲樹(げん さとき)が、脈が速くなる原因と、心臓を長持ちさせるための最強の解決策について分かりやすく解説します。

 

「脈が速い」と寿命が縮むって本当?(心拍数と寿命の関係)

哺乳類には「一生のうちに心臓が動く回数は約10億回で決まっている」という法則があります。ネズミのように脈が速い動物は寿命が短く、クジラのように脈が遅い動物は長生きです。

人間は医療の発達により例外的に長寿になりましたが、「脈が速いと短命になりやすい」という原則は変わりません。 国内外の大規模な研究でも、安静時の心拍数が1分間に80回、特に90回を超える人は、60回の人に比べて心筋梗塞などの心疾患リスクや全死亡リスクが大幅に上昇することが分かっています。

 

安静時の脈が速い・心拍数が上がる「5つの原因」

「脈が速いこと」自体が寿命を削っているというより、**「脈を無理やり引き上げている生活習慣や隠れた病気」**が真の原因です。代表的な5つの原因をチェックしてみましょう。

1. アルコール(飲酒・寝酒)

アルコールが分解される際に出るアセトアルデヒドは、交感神経を刺激して脈を速くします。この影響はなんと約24時間も続きます。毎日晩酌をしている方は、心臓が24時間休む暇なく働き続けている状態です。週に1回でも休肝日を設けることが重要です。

2. 睡眠不足・睡眠時無呼吸症候群

睡眠不足が続くと、体はストレスホルモンを分泌して心臓に負担をかけます。 また、要注意なのが「いびき」を伴う睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。睡眠中に酸欠状態になるため、心臓がパニックを起こして脈が速くなります。当院でも200名ほどの患者さんがCPAP(シーパップ)治療を行っていますが、不自然に脈が速い方の背景にこの病気が隠れているケースは非常に多く見られます。

3. 喫煙(タバコ)

タバコは心臓にとって毒です。1本吸うだけで心拍数が急上昇し、一酸化炭素の影響で全身が酸欠状態になり、心臓に強い負担をかけます。

4. 強いストレス

仕事や人間関係などの過度なストレスも、心拍数を上昇させます。体は動いていないのに、心臓だけが全力疾走しているような危険な状態です。

5. 隠れた病気(不整脈・心不全・貧血など)

貧血、甲状腺機能亢進症、心不全、そして「心房細動」などの不整脈が原因で脈が速くなっている場合があります。心当たりがないのに脈が速い場合は、医療機関での検査が必要です。

 

脈をゆっくりにする・心拍数を下げる「最強の解決策」

不整脈などの特別な病気がない限り、薬で無理やり脈の数字だけを下げても寿命が延びるというデータはありません。心臓を長持ちさせる根本的かつ最強の解決策は、意外かもしれませんが「有酸素運動をすること」です。

運動中は脈が上がりますが、定期的な運動習慣をつけると心臓の筋肉が鍛えられ、1回の拍動で全身に多くの血液を送れるようになります(スポーツ心臓)。その結果、24時間トータルでの「安静時心拍数」が劇的に下がるのです。ある研究では、運動習慣によって安静時の脈拍が平均8%低下したというデータもあります。

 

まとめ:脈が速いと感じたら循環器内科へご相談を

脈が速い状態は、決して変えられない運命ではなく、心臓からの「生活を見直してほしい」というSOSのサインです。

ご家庭の血圧計やスマートウォッチで安静時の心拍数を測り、80〜90回を頻繁に超える場合は、まずはお酒や睡眠などの生活習慣を見直してみてください。

「心当たりがないのに脈が速い」「睡眠中の無呼吸が心配」という場合は、背後に心疾患が隠れている可能性があります。東京都墨田区周辺でお悩みの方は、すみだブレインハートクリニックへお気軽にご相談ください。循環器内科の専門医として、的確な診断とサポートをいたします。

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