【2026年4月変更】高齢者の肺炎球菌ワクチン(プレベナー20・キャップバックス)
2026年(令和8年)4月1日より、高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種が大きくアップデートされます。
2026年4月以降、肺炎球菌ワクチンは23価(ニューモバックス)から20価(プレベナー20)に変更になります。
1. なぜ「20価(プレベナー20)」に変更されたのか?
最大のメリットは、効果持続期間が長くなったことです。
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従来の23価(PPSV23)ニューモバックス: 抗体は作りますが免疫の「記憶」が残りません。5年ほどで効果が弱まり、再接種が必要でした。
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新しい20価(PCV20)プレベナー20: 免疫の司令塔である「T細胞」を活性化させ、「メモリーB細胞(免疫の記憶係)」を作ります。一度の接種で一生に近い免疫が得られます。
- 21価(キャップバックス):20価(プレベナー)20と同様に、一度の接種で一生に近い免疫が得られます。
メリット: 一度の接種で「一生に近い」強い免疫が期待でき、5年ごとの接種や副反応リスクを軽減できます。
2. 流行の変化への対応
肺炎球菌には100以上の型がありますが、子どものワクチン接種が普及したことで、社会全体の流行タイプが変化しました。 最新のワクチンは、近年成人の重症肺炎の原因として増加している型をピンポイントでカバーしており、現在の流行状況に最も適した設計になっています。
3. 現在接種できる肺炎球菌ワクチンの違い
現在、医療機関で選択できるワクチンは主に3種類あります。
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ワクチン
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定期接種(公費)の対象
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任意接種(自費)の対象年齢
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23価 (ニューモバックス)
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65歳 (および60-64歳の特定疾患) 2026年3月末まで
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2歳以上のハイリスク者
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20価 (プレベナー20)
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生後2か月〜6歳未満
65歳 (および60-64歳の特定疾患) ※2026年4月以降
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全年齢のハイリスク者
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21価 (キャップバックス)
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対象外であり全額自己負担(2026年3月時点)
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18歳以上の高齢者・ハイリスク者
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※ハイリスクと考えられる方は以下の基礎疾患や免疫不全状態の方になります
- 糖尿病
- 慢性肺疾患(COPDなど)
- 慢性心疾患
- 慢性肝疾患
- アルコール依存症
- 固形がん、および抗がん剤治療中の方
- ステロイド療法、免疫抑制剤、生物学的製剤による治療を受けている方
- 慢性腎疾患・透析を受けている方
- 自己免疫性疾患のある方
- 機能的・解剖学的無脾症(脾臓の摘出後など)
- 血液幹細胞移植後の方
4. 接種スケジュールと選び方
■ 高齢者を対象とした定期接種
※2026年(令和8年)4月から高齢者を対象とした定期接種は20価(プレベナー20)になります
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対象者:
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65歳の方。
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60歳から64歳で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害がある方、またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害により日常生活がほとんど不可能な方。
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接種回数・方法:20価ワクチン(プレベナー20) 1回の接種を行います。筋肉内に接種します。
■ これまで肺炎球菌ワクチンを打ったことがない方
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これから65歳を迎える方は、65歳になった際の通知を待って、定期接種20価(プレベナー20)を受けるのが最も一般的です。
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ただし、それまでの間に感染するのが心配な方や、より高いカバー率を求める方は、今すぐ「21価(キャップバックス)」を接種する選択肢もあります。一度21価を打てば、4月以降の定期接種は不要になります。
■ すでに「23価(ニューモバックス)」を打ったことがある方
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前回の接種から「1年以上」あけて、「20価(プレベナー20)」または「21価(キャップバックス)」を追加で打つことが推奨されています(自費)。
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23価で一度作った「広い土台」の上に、結合型ワクチンで「強い記憶」を上書きすることで、非常に強固な防御壁が完成します。
5. 費用:
1.定期接種の場合 費用の助成があります。詳細はお住いの地区のホームページをご確認ください
例)墨田区
・令和8年度に新たに対象となった方 5500円
・令和7年度に対象年齢となった方 4000円
注意:詳細はご自身の予診票に記載してある金額をご確認ください。
2.任意接種
20価 プレベナー20:13000円(税込み)
21価 キャップバックス:15000円(税込み)
6. まとめ:
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「制度を使って接種したい場合」 2026年4月以降、65歳の誕生日前後に届く通知で20価(プレベナー20)を接種しましょう。
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「多少の費用がかかっても、しっかり予防をしたい場合」 大人の感染原因に特化した21価(キャップバックス)を接種しましょう。
肺炎は、特にご高齢の方にとって体力を奪う大きなきっかけになりかねません。今回の変更は、皆さんがより長く元気に過ごすための「守りの強化」です。 「自分の接種歴がわからない」「いつ打てばいいの?」という方は、いつでも医師や看護師にご相談ください。
