認知症の方って日本にどれくらいいる?
今日は認知症の方って日本にどれぐらいいるのかということについて話していこうかと思います。日本には認知症の方が約600万人存在すると厚生労働省のデータでは言われています。軽度認知障害という認知症の一歩手前の状態(もの忘れはあるが生活には支障がない)の方も日本に約600万人存在します。認知症の方と軽度認知障害の方、合わせて日本に1200万人存在するとされています。
さらに2025年には約700万人、高齢者の五人に一人が認知症になると推測されています。
社会の高齢化とともに徐々に認知症の方は数が増えていくと予想されていて、2050年には約1000万人の方が認知症患者さんになるとされています。
ちなみに認知症の専門医は皆さんどれぐらいいるかご存知でしょうか?日本に認知症の専門医は2000人いると言われています。1000万人を2000人の認知症専門医がもし全て診療するとしたら、専門医一人に対して5000人の患者さんを診察しなければならないという計算になります。認知症の方が徐々に増えているため、これから認知症の方をかかりつけ医や一般的な内科医が認知症診療を担っていかなければならないということが我々認知症の診療の中でも議論されています。
1000万人と言われてもなかなかイメージが付きづらいんですが、高血圧症4000万人、脂質異常症3000万人、糖尿病1000万人などの生活習慣病とほとんど変わらない数字になっています。ちなみになんですが子ども(15歳未満)の方は2021年時点では1500万人を切っています。少子高齢化が進んでいくためもしかしたら2050年には「子供より認知症の方の方が多い世の中」になるかもしれません。
1000万人の認知症の方をどこで医療(例えば検査して診断して治療するか)していくか、どこで介護していくか、どうやって社会資源や税金を効率的に届けていくかということを社会全体で話し合わなきゃいけないと思います。認知症を決して特別視せず社会全体で受け入れることがこれから大事になってくると思います。
以上、認知症の方はどれぐらいいる?ということについてでした。
下のページで認知症について細かく解説しています。よければお読み下さい。