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血管が狭くなってしまう動脈硬化

血管が狭くなってしまう動脈硬化とは

血管が狭くなってしまう動脈硬化は動脈の内膜が原因で起きます。これはコレステロールなどの物質が血管の壁に沈着することによって起きます。

この図をよく見ると、血管に層があるのが分かります。一番上の図は正常な血管ですが、黄色の層が動脈の内膜です。ピンクの層が動脈の中膜です。内膜が肥厚し、最終的に血管が閉塞しています。この肥厚した内膜にはコレステロールが含まれています。血管が狭くなってしまう動脈硬化とは、動脈の内膜が厚くなることにより物理的に血液が通るスペースが無くなってしまうことにより生じます。この現象が起きやすいのが、心臓の血管です。血管が狭くなり血流の邪魔をした場合は狭心症、血管が詰まってしまった場合は心筋梗塞と呼びます。

肥厚した内膜をプラークと呼びます。プラークの中身はコレステロールが主体です。内膜は全人類の血管に存在します(ほとんどの動物は内膜を持ちません。なので血管が狭くなってしまう動脈硬化は生じません。)。このようにプラークが起こる仕組みとして、障害反応仮説という考え方が現在最も有力視されています。簡単に言うと「血管に傷がつき、そこにコレステロールが溜まる」という考え方です。スタチンという薬はコレステロールを低下させると共に血管に傷がつくことを抑えます。ここからは専門的な話になるので、下のページで解説します。気になる方はお読み下さい。

障害反応仮説

 

血管が狭くなってしまう動脈硬化の検査

日常診療で血管が狭くなってしまう動脈硬化を調べるためには、頸動脈エコーを行っています。頸動脈は動脈硬化を起こしやすい動脈の一つであり、浅い部位にあり簡単に観察し計測することができます。血管を頸動脈全体を詳細に検査することが可能であり、多くの情報が分かります。実際に動脈硬化している様子を明確に画像で見ることができます。下のページで詳しく解説しています。

頸動脈エコー

 

血管が狭くなってしまう動脈硬化の治療

血管が狭くなってしまう動脈硬化の治療は動脈硬化の因子の治療に加え、とにかくスタチンが重要です。血管が高度に狭くなり、血流の流れが低下する際はカテーテルなどで治療します。ただ心筋梗塞の半分以上は軽い狭窄から生じます。狭くなった血管を治療するだけでは多くの心筋梗塞は防げません。心筋梗塞の3割は病院にたどり着く前に命を落としてしまうと言われています。幸い命が助かっても、心不全になり生活の支障が生じることもあります。

当院では未来の心筋梗塞を減らすため、血管が狭くなってしまう動脈硬化を早期に発見し治療するよう取り組んでいます。

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