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ブドウ糖負荷試験

ブドウ糖負荷試験は糖尿病を最も確実かつ早期に診断できる検査です。HbA1c 6.0-6.4%の場合、HbA1cでは糖尿病の診断に至りません。この中にも食後の血糖が高く糖尿病である方が一定の割合でいらっしゃいます。健康診断などでは見つからないので、隠れ糖尿病と言われます。隠れ糖尿病でも神経障害や心血管病といった合併症を起こします。隠れ糖尿病を確実に見つける検査がブドウ糖負荷試験です。より早い段階で糖尿病を発見し治療するために、当院ではブドウ糖負荷試験を行なっています。

 

ブドウ糖負荷試験の対象

HbA1c 6.0-6.4%の場合

BMI 30以上の場合

の2つが主な対象です。
HbA1c6.0-6.4の場合

HbA1c6.0-6.5%の場合は糖尿病の診断には至っていないですが、少なくとも体内でインスリン作用不足のプロセスが進行しています。HbA1c6.0-6.5であっても心血管病のリスクは上昇します。放置していれば進行することが明白であり、HbA1c6.5以上になるまで待つ理由はありません。そのため当院では積極的にブドウ糖負荷試験で診断を行い、治療しています。

BMI30以上の場合

肥満の形成にはインスリンが関与しています。BMI30以上になるためにはインスリンの大量分泌が必要です。そのためBMI30以上の場合は、糖尿病やインスリン代謝異常をきたしている可能性が高いです。また糖尿病のいくつかの薬には体重減少作用があります。そういった薬剤が保険適応で使用できることも、糖尿病と診断するメリットの1つです。

 

ブドウ糖負荷試験の実際

ブドウ糖負荷試験は、ブドウ糖を体内に投与し血糖の推移を検査します。

まず明らかな糖尿病に対しブドウ糖負荷試験を行うことはありません。著明な高血糖を生じ危険です。ブドウ糖負荷試験を行う際は、確実に当院であらかじめ血液検査を受けて頂きます。

当日は10時間以上絶食した状態で来院頂きます。当院でブドウ糖液(ブドウ糖75g)を内服し、ブドウ糖負荷2時間後に血糖を計測します。

糖尿病診療ガイドライン2019より引用

http://www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/gl/GL2019-01.pdf

この表に基づき糖尿病の診断を行います。糖尿病型である場合は追加で検査が必要なこともあります。

ブドウ糖負荷30分や1時間で血糖、インスリンを測定することにより、より詳細に糖インスリン代謝を計測することが可能です。当院では検査の簡便性や主に診断することが目的であるため、空腹時と2時間値を主に用いています。

2時間の間は、水以外の食物や飲み物を摂取しないようにしてください。また激しい運動や喫煙などは控えてください。

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