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その他の認知症、認知症と間違えられやすい疾患

その他の認知症

正常圧水頭症

正常圧水頭症とは、脳の周りにある脳脊髄液が過剰に貯留してしまう病気です。脳が水圧で圧迫されているために脳の機能低下が生じます。症状は歩行障害、認知機能低下、尿失禁です。MRI検査である程度の診断が可能です。正常圧水頭症は手術による治療を行いますので、手術可能な病院を紹介します。

 

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫は脳と頭蓋骨の間に出血が起きる病気です。転んだりして頭をぶつけた後、1~3カ月かけてじわじわと血液がたまって血の塊が生じます。血の塊が脳を圧迫することで、頭痛、物忘れ、意欲の低下、性格の変化、反応の低下など、歩きにくさ、片方の手足に力が入らないなどさまざまな症状がみられます。診断は頭部CT、MRI検査で行います。手術による治療が必要となりますので、手術可能な病院を紹介します。

 

その他

ヘルペス脳炎、甲状腺機能低下症、肝性脳症、アルコール・薬物中毒、エイズ脳症・梅毒などの内科的な病気でも認知症と同じような症状がみられる場合があります。血液検査を行い原因を明らかにし、適切に治療を行うことで症状は改善します。

 

認知症と間違われやすい疾患

認知症ではありませんが、認知症とよく似た症状を起こす疾患があります。代表的なものはうつ病とせん妄です。

うつ病

老年期のうつでは、記銘力の低下の自覚があり、認知症と間違われることがあります。動作や思考が緩慢になり、集中力や判断力が低下することがあります。特徴としては、もの忘れの自覚があり、「忘れっぽくなってしまってもうだめだ…」と落ち込んでしまう様子がよくみられます。アルツハイマー型認知症のように記憶や実行機能障害が続くことはありません。

もの忘れ外来を受診する方の一定数はうつ病もしくはうつ状態という診断に至ります。抗うつ薬の内服で症状は改善するため、必要に応じて当院で治療します。治療するかのポイントは食事が食べられない、夜眠れない、今までやっていたことができない という3つです。

 

せん妄

「意識障害を伴う急性の精神症状」といわれます。身体の病気や環境の変化、薬剤の影響などが誘因となって急激に発症することが多いといわれています。病院に入院したときなど、本人を取り巻く環境が大きく変わった時に起きることが多く、普段自宅で生活している中で起きることはほとんどありません。そわそわして落ち着かなくなったり、意識がはっきりしているときとぼーっとしている時など、1日の中で波があります。せん妄は原因を突き止めて環境を整えることで改善します。

 

その他

精神遅滞や統合失調症などの精神疾患も同じような症状がみられますが、認知症と異なり、もの忘れの症状はみられません。

 

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